コラム―子育て、ホット一息
この連載は、地元の民報『東北部新聞』に連載したものです自己肯定感をはぐくむ共感
保育園に行くと、子どもの素敵な姿に出会います。
1才、2才の子でも、お座りや腹ばいになっている赤ちゃんに目線をあわせるようにしゃがんで相手をする姿は、どんなに小さくても「ぼくはおにいちゃん」と誇りといたわりがいっぱいあふれています。気持を通じ合わせる方法をちゃんと知っている。
1歳過ぎの子が、さかんに指差ししていました。「ア、ア!」と見つけたものを指差したあと、先生の顔をみて「ア、ア!」と。「ね、せんせいもみて!」と共感をもとめて。
先生が「あ、いいものみつけたね。きれいね」と言ってくれると、なんと嬉しそうな顔!他人と共感しあうとき、子どもは一番嬉しいときなのであり、自己肯定感を育てる源です。
年長さんのリズム体操を見学しました。
クラスでただ一人スキップができないで苦労しているA君。ところがその日、A君、なんとスキップができたのです!クラスの仲間がみんな寄ってきて、「できたね!」「よかったね!」と喜び合っている姿には感動しました。うれしさを隠せないA君は輝いていました。この自信はきっと、新世界の小学生となって待ち受ける困難に立ち向かう底力につながるに違いありません。がんばれ!A君!
(東北部新聞 2013年3月号連載)