ニュージーランドの旅

ニュージーランドの旅─旅のまとめ  旅の魅力は違いを知って友好の気持ちを深めること

今回のNZへの旅も、行ってよかったと思えた旅でした。

どこに行っても初めての国では、生活習慣の違いから始まって人生の価値観の違いに驚き、感動し、また疑問を抱くときもあり、そんな経験が頭を柔軟にしてくれるのかなと思いながら帰路の飛行機に乗りました。

最近は近代的ビルが立ち並んできたオークランドの家屋の値段が急高騰していると言います。数十年前に3000万ほどで手に入った家が、今は8000万円だと。

格差も広がってきているのでしょう。その実態は、今回は良くつかめませんでした。経済政策と福祉政策がどうなってゆくのかなと思いました。

消費税は15%、所得税は30~40%だそうです。

児童施設や孤児院がないことも驚きでした。「自閉症の子の施設は若干ある」そうです。
クライストチャーチの地震災害での被災者の当座のくらしの場がホームスティだったことには大変驚きましたが、児童施設ないことも同じ理由なのかもしれません。

フィンランドに行った時は、障がい児を養子に迎えることをいとわない国民なのだと知りました。日本とのボランティア精神の違いをNZでも感じました。

NZの国民はアイスクリームが大好きなんだそうです。
人口500万人ほどの国のアイスの消費量は世界一、肥満率は世界第三位。

確かにうなずける面はありました。皆さん、太い方が多い。人工透析患者が多いとのこと。糖尿病が多いということでしょうか?

職場での定期検診はない。学校でも歯科健診のみだそうです。

だけど、DAIさんが調べてくださった資料では、平均寿命は、NZで男性80才 日本81才。女性でNZで84才、日本で87才。

一人当たりの医療国家予算はNZが3500ドル、日本は3200ドル、とそう変わりないと。

どんな調査か明らかでないし医療制度も違いますので、これでものをいうことはできませんが、ざっくり見て「アイスが好きで肥満が多くて、透析患者が多くて、それで平均寿命が日本と変わりないとは、一体どうなってるの」と思っちゃいますよね。

でも、長野県の平均寿命は日本でトップクラスなのに、健康寿命はランクがずっと下という事実もある。30位以下だったかなあ。

NZも中身を精査しないとわからない。

酪農に続いて林業も産業の高い位置を占めていますが、多くは、ラジアタパインの木でした。ティッシュにする木です。成長が早いのですね。日本の「ネピア」がNZと関係しているとは、初めて知ったことでした。

でも、地熱発電の建屋を見学したときには、入場料?は「森を取り戻すための資金に使う」と言っていました。ティッシュに消える木だけでなく、森を取り戻そうという努力がありました。

原発はゼロ、近い将来完全に再生可能エネルギーの実現に向かっている国、離婚率65%の国、200年前の侵略から始まった移民の国NZ。

一番の目的だった地熱発電はもとより、とても多くのことを学び、楽しんでも来た旅でした。日本が学ばなくてはならないことが、たくさんありました。

欲を言えば、子どもたちともっと接したかった。

コマを喜んでくれた子が、「〇〇△?」と聞いてきました。
「オー、オフコース。プリーズ」と言ったら、コマを二個選んで胸に押し当てた女の子の嬉しそうな顔が忘れられません。

全体にいい旅でした。NZに住む皆さんのことが、行く前よりずっとよくわかったし、ほんとにいい旅でした。

ジィジもまた、似顔絵で大活躍。花岡さんの折り紙も強力な武器。そして合唱団「旅の仲間」も、NZの方々と友好関係を築くための良い働きぶりをしました。

花岡さんの指導のもと、折り紙のコマを飛行機の待ち時間に、夜にビールを飲みながら、皆で折った数は150個!

おまけに、あれだけ食べて飲んだのに、体重は維持しましたので、ほっとしました(^◇^) 

最後に、私たちの要求をかなえるべく、いつも努力してくださっている「たびせん」の皆さんに、特にいつも添乗していただく成島さんと、現地でのガイドとして心を砕いて準備してくださったDAIさんに、心からの感謝をいたします。

 そうだ、思い出しました。
 最後の最後に付け足します。マリオ族の学校で子どもたちと交流し、マオリ族の案内で神聖な森に入ってホキアンガで泊まった日、早朝3時に、夫に起こされました。「南十字星を探そう」と。
 思わず感嘆の声をあげた。南十字星はわからなかったが、なんとい澄み切った星空だ。ミルキーウェイの緩やかなうねり、オリオンはくっきりと、ああ、あの星はアルタイか・・・・。
 こんなに美しい星空を、前に一度見たことがある。あれは、八ヶ岳に登り、山荘で泊まった晩のことだった。
 今度は日本とはるか離れて地で、また会えた星空。無限の宇宙に浮かぶちっぽけな地球で人間も人間の歴史を刻んでいる・・と、昼間に入った新生の森で樹齢3000年の大木の前に立った時と同じ気持ちが襲ってきました。