2014年5月 北欧の旅の報告
ヘルシンキ第2弾
日常の暮らしが戻りました。「ばぁばが帰ってきた!」と家族中に歓迎してもらいました。偉大な戦力ですからねえ!!
孫は、留守中に1才8か月を迎えていました。とても甘えん坊になっていましたが、グーンと成長もしていて驚かされました。
「泣いている子にメロンはあげられないよ」と言ったら、笑い顔を一所懸命つくったときには大笑いでした。気持ちを立ち直らせ頑張ろうとの姿が見られて、おかしいやらうれしいやらでした。
言葉も「パパ、ムチムチ(虫)、グチャ」(パパが虫をグチャッと踏んだ…そういわれてパパは自分が虫を踏んだことに気がついたのでした) 「ケロケロ、イナカッタヨ、アレー」など、対話を楽しむようになっています。
お土産に買ったムーミンのスプーンが気に入ってもらえました。
さて、ヘルシンキの報告の第2弾です。
まずは昨日の報告の訂正をします。
医療費は1回1000円、年間3000円以下は、大人だけです。18歳までは無料です。ブログも直しておきましたが、ごめんなさい。
今回は保育園(幼稚園)の報告です。
ヘルシンキでも幼稚園を訪問しました。定員80人のレイプリ幼稚園です。
フィンランドでは、1年間の産休と3年の育児休暇があることは前にお伝えしました。でも、4才まで育休を取ると現場に戻っても浦島太郎になるので、そうとる人はいないそうです。
幼稚園も乳児から受け入れる体制にありました。しかし、さすがに乳児は少ないようでした。
レイプリ幼稚園。表から直接2回へ上がれる階段がありました。中ほどに出っ張っているところです。
厨房。80人定員にしてはとても立派です。
開園している時間は朝6時半から夕方5時まで。必用な子には朝食が出ます。北欧の皆さんの仕事は朝早くからはじまるのですね。
午前中4時間は無料。午後は最大260ユーロの保育料が必用です。
デンマークでは「3才から6才まで英語を教えるようにと市が決めた」と、現場での悩みもありましたが、レイプリ幼稚園の園長先生は「文字や数字の学習は幼稚園の仕事ではありません」とのことでした。
日本でも、英語をはじめ体操教室、文字指導と、保護者の要求が高くなっていますが、私は幼児の発達課題から見て、早期のいわゆる教育より、もっともっと仲間との生活経験と遊びを重要視すべきと考えています。
「泥んこと太陽 ☀」ですよ!!
新しいシステムが進行しているときです。どんな保育を目指してゆくか、再検討してゆく時だなあと実感しました。
英語や文字、数字を学ぶことが教育だと考えるのは、あまりに単純で底が浅いです。仲間とともに、「泥んこと太陽 ☀」そしてさまざまな生活体験をしてゆく中で、たくさんのことを学んで育ってゆく子どもたち、底では大事な教育が行われていますよね。
私は幼児教育の最大の目的は、人間らしさの発達の土台をつくること。体つくりとコミュニケーション能力だと思っています。
職員配置と床面積の最低基準を比べてみましょう。
フィンランド 日本
保育士基準…3才以下 子ども4人に保育士1人 20人に1人
4歳以上は7人に1人 30人に1人
床面積 … 一人あたり9㎡ 1.98㎡
(はいはいする乳児でやっと3.3㎡)
「日本では3才児は20人に保育士一人です。どう思われますか」と園長先生にお聞きしたところ、「オー!」と声を発しただけで、ただただ驚かれ「そんなことがあり得るのか!!」との表情で笑われていました。
私は日本の保育士さんがフィンランドのような条件を与えられたら、どれだけ素敵な実践ができるだろうなあと思いましたね。
園庭です。ヘルシンキの保育園の中でも一番大きな園庭だそうです。ほんとに広かった。
職員の休息所でした。うらやましいですね。
プレイグラウンドと呼ばれる公園にも、保育士が配置されているのだそうです。
子づれのママのサポートを担当し、短時間なら子どもをあずかって世話もしてくれるといいます。これも本当にうらやましい話です。
教育の報告の時にも話しますが、びっくりしたのはこうして就学した子どもたちは、学校でソーシャルワーカーから学校で「児童保護法」を学ぶのです。教員組合に、子どもの電話相談も多いのですって。「これは児童保護法に違反してませんか」と。
日本では「児童福祉法」どころか、憲法さえ教えなくなっています。子どもに知らせる立場の私たちが、しっかり学ばないといけませんね。特に今は、安倍内閣の暴走、戦争への道にまっしぐらの道を断ち切れなければなりません。
老人福祉と教育が残っています。ざっとの報告しかできませんが、次に2回に分けて書きます。